2013年2月7日

フェイスブックのプロフィールに顔写真を使わない理由

ローライフレックスを手にした歌舞伎役者三世大谷鬼次

ホームページやブログ、写真共有サイト、ツイッターなどのプロフィールに東洲斎写楽の絵のパロディを使っている。奴江戸兵衛を演ずる歌舞伎役者三世大谷鬼次が、ローライフレックスを手にしている図柄だが、写楽は写真を楽しむという意味にも取れるし、結構気に入っている。ところがフェイスブックの某グループのディスカッションの中で、プロフィールに自分の顔写真を使ってない理由を質されてしまった。フェイスブックの利用案内には「ユーザー同士が実名を使って交流するコミュニティです。すべてのユーザーの方に、実名をご登録いただいています。これは、コミュニティの安全を維持するのに役立っています」とある。つまり実名主義というわけだ。だからだろう、プロフィール画像は顔写真にすべき、という意見があるようだ。某Q&Aサイトに「顔写真を出すのが嫌ならFacebookに参加する資格はない」といった回答があり驚いた。顔写真掲載を薦める理由として「顔を出さなければ友達の数は増えない可能性の方が圧倒的に高い」という指摘もある。

しかし私の経験では顔写真を介在にして友達になった例はひとつもない。また「顔が出ていれば本人であることを確認できる」という意見もあるようだが、これは逆で、顔写真と偽名で「なりすまし」ができる危険性を孕んでいる。そもそも実名を公開した以上、付随する個人情報はなるべく少なくしておくほうが安心である。もともとハーバード大学の学生限定のネットワークとして、マーク・ザッカーバーグが創設したクローズドなコミュニティ。実社会での知り合いのみ交流ではソーシャルとは言い難いし、交流範囲が不特定多数に広がるのが自然の成り行きではないだろうか。だとすれば問題が起こるのは必然であり、自らを守ることが大事になってくる。それに価値観やテーマで集まるコミュニティでは、ある程度の匿名性があったほうが議論が活性化する。そんな思惑が脳裡をかすめる。だからやはり今のままにしておこうと思う。

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