2011年12月29日

まるで時計の振り子のようだが


玩具 モニカ(京都市上京区御前通今出川下る) Sony NEX-5 + Zoneplate

年内のブログ更新はお終いにするつもりで前回「良いお年を」と書いたけど、まだ積み残しがあるようだ。昨日、年の瀬の風景を撮ろうと北野天満宮に出かけたが、余りにも風が冷たく、早々に切り上げて、御前通を今出川通から南に下がったところにあるケーキ&喫茶店「モニカ」に飛び込んだ。コーヒーを啜りながら水上勉の「一休を歩く」を紐解いた。一休宗純のゆかりの地を訪ねた紀行文学である。ものすごく良い本だけど、集英社文庫版は絶版である。しかし何とアマゾンのマーケットプレイスでは1円の値がついている。なぜ1円なのか、それを書こうとすると大幅に脱線しそうなので、その不思議はいずれ触れることにする。会計を済ませて店を出ようとしたら、玩具のクラシックカーが眼に飛び込んできた。上掲の写真がそれである。そして外に出て振り返り、また一枚、素敵なネオンを。いずれもゾーンプレート写真である。


黄昏 モニカ(京都市上京区御前通今出川下る) Sony NEX-5 + Zoneplate

半年前まではゾーンプレート写真をニコンのデジタル一眼レフD80で撮っていたが、8月からソニーのミラーレス一眼NEX-5に切り替えた。これに関してはその一ヶ月強前に「フランジバックが短いミラーレス一眼カメラへの憧憬」という一文を投稿した。導入して気づいたのだが、ゾーンプレートを付けるとD80では自動露出ができなかったのに、NEX-5では可能。感度の変更も自動で、しかも背面液晶モニターでライブビューができる。まさにイージーショットの極みである。というわけで、このカメラで五ヶ月間撮り続けてきたわけだが、4月下旬に導入した富士フイルムのX-100も手放すことはなかった。ご存知、ゾーンプレート写真はソフトフォーカスで、やや非現実的な画像を得ることができる。従ってX-100で捉えたストレーと写真とは矛盾する作品作りをしてきたことになる。まるで時計の振り子のようだが、双子座生まれゆえの所業かもしれない。

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