2012年5月9日

ピンホール写真は鮮明さを追求するものではないけれど

仏花  金戒光明寺(京都市左京区黒谷町)  Zero4x5 Pinhole Velvia100F

昨日、墓地での仏花撮影風景を掲載したが、上掲画像がその時の作品である。このような写真をお見せすると、よく「鮮明ですね」という言葉が返ってくる。ピンホール写真はレンズを使ったものより不鮮明だけど、これを撮った香港のゼロイメージ社のZERO45は本当によく写ると思う。要因のひとつは針孔の適正口径にあると考える。適正口径は主に利用する光の波長と焦点距離(本来ピンホールのは焦点という概念はないが、針孔から受光面まで距離のこと)によって計算される。もうひとつは受光面の面積、すなわちフィルムあるいはセンサーのそれである。ピンホール写真は光の直進性を利用する。したがって面積が大きいほど「画素数」が多いので、同じ大きさにプリントした場合に鮮明に見えるという理屈である。ピンホール写真の形態はレンズレスなので、不鮮明、すなわちLo-Fiであることに特質があり、鮮明さを追求するものではないは無論である。しかし適正口径とラージフォーマットによって、画質が向上することを知っておくのも一興であろう。

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