2012年9月6日

尖閣諸島は無人島のままがよい

黒岩恒作成-釣魚嶼地質圖 (地学雑誌・第12輯・140巻・482頁 明治33年8月号)

尖閣諸島国有化問題が騒がしい。日本が実効支配しているし、政府は領土問題は存在しないとアナウンスしていた。だからなぜ今さら国有化という疑問は拭えない。騒ぎの発端はご存知、石原慎太郎東京都知事が、東京都が買い取ると言い出したからだ。どう考えてもおかしいのは「沖縄県の離島をなぜ東京都が買わなければならないのか」ということである。これまでの報道では、この点が明確になっていないのではなかろうか。領有権を主張している中国への挑発と解釈されても仕方ないだろう。流石にマズイと思ったのか、政府が横から割って入り、国有化すると言い出した。購入価格は20億円と報じられている。尖閣諸島はウィキペディアによると、昭和7(1932)年に民間人に払い下げられ、さらに1970年代に埼玉県内の親交のあった人物に約4,600万円で売却されたという。

消費者物価指数の上昇をどんなに大きく見積もっても、やはり20億円とは破格の数字である。いずれにしても国が買い取ることになりそうである。今日たまたま昼のニュースを見ていたら、安倍晋三元首相が自民党内の領土問題勉強会で「実行支配を強化するため公務員が住んで管理すべき」という発言していた。海上保安庁、あるいは自衛隊員を常駐させようという意味なのだろうか。私は環境省管轄下に置いて上陸禁止、亜熱帯の自然、特に野鳥を保護して欲しいと思う。それには無人島のままがよい。ところで同諸島の領有権を巡っては日中間の問題となっているが、台湾の主張も見逃せない。琉球王国の最大版図を眺めていると、歴史的には台湾帰属にも理があるような気がするが、これ以上の言及は避けたい。極右ネットワーカーの目に止まったら、ブログが炎上しかねないからだ。

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