2014年7月19日

狸谷山不動院参詣記

信楽焼の狸  狸谷山不動院(京都市左京区一乗寺松原町)

光明殿の石像十五仏
詩仙堂を過ぎたあたりから、坂道が急にきつくなった。車道が尽きると鳥居があり、その先は石段になっていて、250段もあるという。69段目に弘法大師の青銅像があり、健脚を祈願したミニ草鞋がたくさんぶら下がっていた。半分登った126段目に大師を祀った光明殿があり、廟の周囲を15体の石仏が囲んでいる。施主の銘はあるものの、建立年は彫ってないが、陰影が明瞭でかなり新しい像と思われる。石段を登りきると、信楽焼の狸迎えてくれた。狸谷山は咤怒鬼(たぬき)不動明王に由来するという。石造の本尊で、断崖絶壁の洞穴の中に座している。戦後、この像を囲む本殿が建てられた。清水寺の舞台に似た懸崖造りで、これによって誰でも簡単に参拝できるようになったようだ。僧の案内で内陣奥、間近から拝することができたが、写真撮影は断られた。本殿回廊から京都市街が遠望できた。円柱に「ガン封じ」の木札がびっしりかかっている。厄除けで知られる寺だが、やはり病気予防、治癒祈願をする人が多いそうだ。石段に息切れした私は、足腰の衰えを痛感、寺務所でミニ草鞋を求めることにした。石段を下り、坂道を下ると、送り火で知られる五山のひとつ、大黒天山の「法」の字が見えた。

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