2017年2月19日

東芝を批判する英国湖水地方の反原発活動家たち

マリアンヌ・バークビーさん(右)と仲間たち

ムーアサイド原発(完成予想図)
日本経済新聞2月14日付け電子版によると、東芝は米原子力事業で巨額損失を計上することを受け、英国で進める原発新設計画の運営会社、ニュージェネレーション(NuGen)の持ち株を韓国電力公社に売却する検討を始めたという。NuGen は英国北西部カンブリア郡ムーアサイドで、2024年をめどに原発3基を稼働させる計画を持つ。米原子炉開発製造会社ウェスチングハウスが設計から建設、原子炉納入まで手がけることがほぼ固まっていたが、東芝は原発の建屋の新規建設から撤退し、廃炉やメンテナンスなどに注力する方針に転換すると発表した。しかし今のところ、計画自体が撤回されたわけではないようだ。ところで計画地ムーアサイドは7世紀の修道院の跡地に、12世紀に建てられた聖ブリット教会がある。いわば歴史的遺産があるこの村では、当然のことながら原発反対運動が起きている。アーティストのマリアンヌ・バークビーさんらの活動家グループ「放射能なき湖水地方」は、原子炉の製造元である東芝を激しく批判している。東芝を巡っては事態が流動的で、情報が錯綜している感がある。新聞各紙によれば、稼ぎ頭のメモリ事業を手放し「廃炉や保守などの原発事業を継続し、社会的責任を果たす」と社長が記者会見で何度も強調しているようだ。これは安倍政権の顔色を窺っての発言と考えて良いのではないだろうか。成長戦略の一環という名のもとに、日本が官民あげて血眼(ちまなこ)になっている、原発輸出にブレーキをかけることこそが私たちの責務である。以上、いささか物足りない投稿になってしまったが、新たな進展があればまた取り上げてみたい。

No Nukes
Radiation Free Lakeland
: Preventing the Lake District from becoming a nuclear sacrifice zone.

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