2017年4月16日

片腕のフィドル奏者マーシャル・クレイボーン

One-armed fiddler Marshall Claiborne of Hartsville, Tennessee, ca.1926.

これは片腕のフィドル奏者マーシャル・クレイボーンの肖像写真で、ノースカロライナ大学チャペルヒル校が所蔵する「ガスリー・T・ミード・コレクション」(1817-1991)からの転載である。クレイボーンは弓を両膝で支え、左手でフィドルを動かして演奏した。生年月日などは不明だが、写真は1926年ごろ撮影とある。悪魔の箱と呼ばれたフィドルの音楽が好きだった自動車王ヘンリー・フォードが、1926年1月19日、デトロイトでフィドル弾きの大会を開催したが、その頃に撮影されたと思われる。この大会でクレイボーンが3位に入賞、それゆえに記録に残ったからである。ハンディを持ちながら健常者に負けない演奏をした、いわばその離れ技は障碍者に大いなる勇気を与えたと想像する。というのは、その後、片腕のフィドル奏者が続いたからである。そのひとりであるルーザー・コードウェルの演奏のビデオを下記リンク先の YouTube で視聴できる。1953年に収録されたテッド・マックのテレビ番組で、足踏み式の運弓マシンを使って演奏している。

YouTube
One-Armed Fiddler Luther Caldwell playing 12th Street Rag: June 13, 1953, in Kansas City, MO.


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